回転率を分析

総資本回転率は、

流動資産回転率と固定資産回転率にわけて分析します。



流動資産回転率の分析は、主に回転期間に注目し、

流動資産の滞留に主眼をおきます。



固定資産回転率は、固定資産と売上高との割合から

固定資産の利用度をみようとするもので、

固定資産の中でも、主たる経営活動の骨格となる

有形固定資産についての回転率を分析します。



会社は、経営活動を行うため、

多額の資金を建物・機械装置・車両運搬具・土地などの

有形固定資産に投資します。



これらが有効に使用されてフル回転すれば、会社の収益に大きく責献しますが、

目算が狂うと大変なことになります。

設備投資には多額の資金がかかるほか、

減価償却費・保険料・修結費・税金などの諸経費が、

固定資金として必要になります。

売上が伴わなければ、固定費が利益を圧迫します。



そこで、この設備投資と売上高がうまく絡みあって、

正常に回転しているかどうかをみるのに、

固定資産回転率が用いられます。



売上高が500,000万円で、有形固定資産が250,000万円であれば

有形固定資産回転率は2回になります。



有形固定資産回転率 = 売上高/有形固定資産

          = 500,000万円/250,000円 = 2回



この有形固定資産回転率が大きいことは、

固定資産の投資効率が高いことを意味します。

逆に回転率が小さいことは、設備投資大を意味します。

過去に比べてどうか、同業他社に比べてどうかを

比較してみる必要があるでしょう。





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棚卸資産回転率をさらに分析

棚卸資産回転率を求めたら、

次に商品 (製品) 回転率・原材料回転率・仕掛品回転率などの比率を

それぞれ計算することによって、

増減の原因をより具体的に分析していきます。



たとえぱ、売上高500,000万円の会社で、

製品50,000万円、原材料25,000万円、仕掛品20, 000万円が

在庫としてあったとき、それぞれの回転率は、

次のようになります。



製品回転率 = 売上高/製品 = 500,000万円/50,000万円 = 10回 



原材料回転率 = 売上高/原材料 = 500,000万円/25,000万円 = 20回



仕掛品回転率 = 売上高/仕掛品 = 500,000万円/20,000万円 = 25回



また、 回転日数は以下のようになります。

製品回転日数 = 365日÷10回 = 36.5日

原材料回転日数 = 365日÷20回 = 18.3日

仕掛品回転日数 = 365日÷25回 = 14.6日



これらの回転率および回転日数の推移から、

どの在庫が増減しているのかをつきとめ、

さらにつっこんだ調査をすることが必要になります。



こうして全体の棚卸資産回転率にどのような影響をおよぼしたのか、

また総資本回転率の増減原因はどこにあったのか、

などというように、原因を究明していくことになります。





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棚卸資産の回転率を分析

流動資産回転率を増減させるもう1つの要因に、

棚卸資産回転率があります。

棚卸資産は、販売することを目的として保有する資産で、

商品・製品・半製品・仕掛品・原材料・貯蔵品などがあります。

一般に倉庫に入っている在庫といわれているものが、

この棚卸資産にあたります。



会社の利益の源泉は、商品や製品を売ることですから、

商品や製品を円滑に売るためには

適正な在庫を保有する必要があります。

しかし、在庫が多くなればその分の支払超過となり、

会社の資金繰りは圧迫され、

金利や保管費・人件費などのコストが増えていきます。




棚卸資産の在庫の異常を発見するには、

棚卸資産回転率の推移をみていくことになります。

売上高が500万円で、棚卸資産が50万円であれば、

以下のように棚卸資産回転率は10回、回転日数は36.5日になります。



棚卸資産回転率 = 売上高/棚卸資産 = 500万円/50万円 = 10回



棚卸資産回転日数 = 365日÷10回 = 36.5日

この場合、資金が棚卸資産に投下され、それが資金に戻る までに

36.5日間かかったことをあらわしています。



逆に、1日の売上の36.5日分の棚卸資産を保有しているともいえます。

したがって、棚卸資産の回転率が低下したり、または滞留日数が

増えたような場合は、異常在庫の増加を表しています。

そして資金繰りは悪化していくことになるのです。





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売上債権の回転率を分析

流動資産回転率は、売上債権回転率と棚卸資産回転率とにわけられます。

売上債権回転率は、

売上と、売掛金・受取手形などの売上債権との割合をいい、

次のような算式で計算されます。





売上債権回転率 = 売上高/売上債権 (365日÷回転率 = 回転期間)



これは、 売上債権がどのくらいの期間で

現金として回収されたのかを表しています。

この回転率が高いほど、売上債権が早く回収され、

売上高の回収がスムーズに行われていることを表しています。

百貨店やスーパーなど、現金販売を行っているところでは、

この回転率は高くなります。



しかし、一般的には現金販売はまれで、信用取引が行われていますから、

売上代金は売掛金や受取手形に形をかえて、眠ってしまうことになります。

たとえぱ、原価7万円の商品を、月末締めの翌々月5日に代金を支払う約束で

4月1日に10万円で販売したとすると、購入資金の7万円は、

販売した段階で10万円の売掛金に形をかえます。



そして、支払日の6月5日にさらに半年後支払いの手形をもらったとすると、

10万円の売掛金は受取手形に形をかえ、

さらに6力月後の12月5日を待つことになります。

この結果、資金は約8ヵ月間、

売上債権に形をかえて眠ることになるわけです。

つまり8ヵ月を経過しなければ、その資金で

次の取引のための商品を購入できないわけですから、

この期間が長くなればなるほど、資金繰りは悪化します。



この売上債権回転率は、

売上の回収状況をみる指標として有効に活用するべきです。





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売上債権回転率をさらに分析

売上債権回転率に増減がみられた場合は、

この原因が売掛金によるものなのか、

受取手形によるものなのかを分析します。

売掛金については売掛金回転率、

受取手形については受取手形回転率を用います。

例えば・・・・・



前年の売上高が50,000万円、売上債権12,500万円のうち、

5,000万円が売掛金、5,000万円が受取手形、2,500万円が割引手形の会社だと、

それぞれの比率は以下のようになります。



売上債権回転率 = 売上高/売上債権 = 50,000/12,500 = 4回

                   (回転日数 91 . 3日)


売1掛金回転率 = 売上高/売掛金 = 50,000/5,000 = 10回

                   (回転日数 36.5日)


受取手形回転率 = 50,000/(受取手形5,000 + 割引手形2,500) = 6.7回

                   (回転日数 54.8日)



売上債権回転率は4回で、これを回転日数にすると91.3日になります。

これは、売上債権が発生して回収されるまでに91.3日かかることを表しています。

そしてこの91.3日は、36.5日の売掛金滞留期間と

54.8日の受取手形の滞留期間とにわけて考えられます。



当然のことですが、売掛金滞留期間と受取手形の滞留期間を合わせると、

売上債権の回転日数、つまり91.3日になります。

この2つの回転率または滞留期間の増減を前年・前々年の数値と比較したり、

同業他社と比べることで、売上債権回転率の増減原因を分析することができます。




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