10万円の利益をあげるための売上高
損益分岐点の考え方を少し応用すると、
希望利益を達成するための売上高を計算することができます。
前の例で月100,000円の利益をあげるためには、
いくら売上げればいいか考えてみましょう。
このとき、100,000円の希望利益を利益と考えず固定費と置き換えて、
固定費が100,000円増加した場合の損益分岐点売上高を求めれば、
希望利益を達成するために必要な売上高が求められます。
希望利益100,000円を達成するために必要な売上高
= (固定費 + 希望利益)/ 限界利益率
= (200,000円+100,000円)/ 0.8
= 375,000円
100,000円の希望利益を吸収する売上高
= 希望利益/限界利益率 = 100,000/0.8
= 125,000円
つまり、毎月375,000円の売上をあげれば、
100,000円の利益が確保されることになります。
また、必要な売上高を250円で割ると、
必要なお客さんの人数が求められます。
375,000÷250 = 1,500人
これを25日で割ると1日の目標客数が60人と求められ、
毎日の活動のめやすになることでしょう。
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費用を吸収する必要売上高
固定費の額を計算し、売上高に占める変動費の割合、
つまり変動費率を計算することにより、
会社の損益分岐点が計算できます。
しかし、家貨の更新や給料のベース・アップなど、
費用は年々増えていきます。
この増加する費用を吸収する売上高は、
どのように計算するのでしょうか。
前の例を使って考えてみましょう。
コーヒーの売値が250円、
うち変動費が50円、固定費が200,000円の喫茶店で
家賃が40,000円増えたとすれば、
最低いくらの売上増が必要になるでしょうか。
値上前の損益分岐点
= 固定費/限界利益率 = 200,000/0.8 = 250,000円
値上後の損益分岐点
= 固定費/限界利益率 = 240,000/0.8 = 300,000円
必要売上高 = 300,000円-250,000円 = 50,000円
このように、40,000円の費用増加分は、
40,000円売上が増えただけではうまりません。
それだと、コーヒー豆の原価分の損をしてしまうことになります。
40,000円の固定費の増加をうめる売上高は50,000円になります。
この増加固定費を吸収する売上高は、
次のような計算式で求めることができます。
増加固定費を吸収する売上高
= 増加固定費/限界利益率 = 40,000円/0.8 = 50,000 円
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損益分岐点は低いほどよい
急激な円高などで、売上高の増加が難しくなった時期には、
不況抵抗力をつけることが企業存続の必須条件となります。
そのためには、流動比率と自己資本比率を高めると同時に、
損益分岐点比率を下げる努力が必要です。
損益分岐点は、固定費を限界利益率で割って求めますから
固定費を小さくして限界利益率を高めれぱ、
損益分岐点は下がります。
固定費を削減するには、
固定費1つ1つについて引き下げを検討すると同時に、
今までのやり方を見直し、より合理的で効率のいい方法はないかを
考えていく必要があります。
また限界利益は、売上高から変動費を引いたものですから、
界利益率を高めるためには、
変動費率を低減することが必要です。
そのためには、仕入単価の引き下げ、原材料の使用量の削減、
流通の合理化などによるコストの圧縮を考えるべきでしょう。
このように、損益分岐点比率を引き下げるためには、
徹底的な原価管理を行い、常に効率的な経営が要求されます。
ストダウンを行うことができれぱ、
損益分岐点比率も連動して下がります。
損益分岐点比率を下げるためには、
新しい観点から会社全体を見直してみることが大切なのです。
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儲けの現在位置をつかむ
損益分岐点とは、利益も損失もでない採算点のことです。
たとえば、この損益分岐点の売上高より実際の売上高が
15%上回っている会社ならば、
不況時に売上が15%減っても赤宇になりません。
また、実際売上高が損益分岐点売上高を5%上回っているだけだと、
その会社の売上高が5%減れば利益はなくなり、
6%減少すれば赤字に転落します。
ですから、実際売上高が損益分岐点売上高の
どの位置にあるかがわかれば、
その会社の不況抵抗力を知ることができます。
損益分岐点売上高からみて、
実際売上高にどのくらいのゆとりがあるかをみる比率に、
損益分岐点比率と安全余裕率があります。
損益分岐点700万円、実際売上高1,000万円の会社だと、
比率は次のようになります。
損益分岐点売上比率 = 損益分岐点売上高 /実際売上高
= 700万円/1,000万円×100 = 70%
安全余裕率 = 1 - 損益分岐点比率70% = 30%
つまり、この会社では、売上が30%減少しなければ、
赤字にならないことを示しています。
損益分岐点比率が小さければ小さいほど
また安全余裕率が大きければ大きいほど、
不況抵抗力の強い会社だということになります。
優良企業の損益分岐点比率の平均は75%以下で、
普通の水準は76%から85%程度です。
86%以上の企業は警戒を要します。
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費用は固定費と変動費にわかれる
損益分岐点を出すには、
固定費と変動費を正確につかむ必要があります。
そのためには、まず、損益計算書上の経常利益までの費用を
固定費と変動費にわけます。
変動費とは売上高の増減に比例して変動する費用です。
これは操業度の増減によって増減する費用と
いいかえてもいいでしょう。
商企業における変動費は、
売上原価や販売手数料といったものがあげられますが、
実務的には、売上原.価だけを変動費として取り扱った方が
簡単で便利だと思います。
製造業では、原材料費・外注費の一部・荷造運貨などが
代表的な変動費となります。
しかし、これも原材料費だけを変動費としてとり扱った方が便利です。
固定費は、売上の増減にかかわらず一定額発生する費用です。
家貨・人件費・減価償却費などは、
お客さんが1人も来なくても一定額が必ず発生します。
近年は設備投資額が増えて、固定費は増える傾向にあります。
また、支払利息・割引料などの営業外費用は、
受取利息などの営業外収益を控除して表します。
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